1から9までの数字を1回だけ使って3桁の足し算の等式を完成させる

すなわち、
◯◯◯+◯◯◯=◯◯◯
の◯の中に、1から9の数字が一つずつはいる。


まず、1から9までの数字は、奇数が5つ(1,3,5,7,9)、偶数が4つ(2,4,6,8)である。
そして奇数と偶数を足すと奇数に、奇数と奇数、あるいは偶数と偶数を足すと偶数になる。
これを、奇数をα、偶数をβとして表すと

α+β=α
α+α=β
β+β=β

となる。
これを筆算風に書くと

α α β
β α β
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
α β β

となる。
これは、ちょうど問題の式を筆算の形にしたものに似ている。
ただし、上の式は繰り上がりは考慮していない。
実際には、問題の式は、

  1. 各桁がいずれも繰り上がらない
  2. 1桁目、あるいは2桁目が繰り上がる
  3. 1桁目と2桁目が繰り上がる

の3つに場合分けされる。右辺が3桁なので、3桁目は繰り上がらない。

各桁がいずれも繰り上がらない場合。

このとき、問題の式は

ααβ
βαβ
 ̄ ̄ ̄
αββ

と表される。この場合、各桁は繰り上がらないので互いに置換可能である。
しかし、この式をよく見ると、奇数(α)が4つ、偶数(β)が5つである。これは問題の前提と矛盾している。
左辺をどのような組み合わせにしても、

ααα ααα
ααα βββ
 ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄
βββ ααα

奇数が5つ、偶数が4つとはならない。
左辺のαをβに、あるいはβをαに入れ替えても、必ず右辺のαはβになり、βはαになるため、αが偶数個、βが奇数個となる。
よって、この場合を満たす解は存在しない。

1桁目と2桁目が繰り上がる場合

このとき、問題の式は

11  11  11
ααβ βαα αβα
βαβ ββα αββ
 ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄
βαβ αββ ααα

などとなり、この場合も、左辺のαをβに、あるいはβをαに入れ替えても、αが偶数個、βが奇数個となる。
よって、この場合を満たす解も存在しない。

1桁目、あるいは2桁目が繰り上がる場合

このとき、問題の式は

 1  1    1
ααβ βαα ααα
βαβ ββα βββ
 ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄
ααβ ααβ αβα

などとなり、この場合、奇数(α)が5つ、偶数(β)が4つの場合が存在する。
したがって、問題の数式は1桁目、あるいは2桁目が繰り上がる場合を考えればよい。

あとは・・・やはり力技か

左辺に9がある場合、その桁が繰り上がり、他の桁は繰り上がらない。

 1      1
◯◯9     ◯9◯
◯◯◯     ◯◯◯
 ̄ ̄ ̄ または  ̄ ̄ ̄
◯◯◯     ◯◯◯

9の直下の数字は

  • 1ではあり得ない(右辺に0が現れるため)
  • 2や3ではありえない(繰り上がらないはずの左辺の他の桁に6,7,8が入らないため)
  • 4の場合、9の上の桁(1が繰り上がる)は1または6、別の桁は2または5がはいる。例えば

 1
219     
564
 ̄ ̄ ̄
783

左辺のそれぞれの桁の上下は置換可能であり、また、繰り上がりが影響しない桁は1桁目にも3桁目にも移動可能であるため、この場合の解は

219+564=783
519+264=783
269+514=783
214+569=783
192+645=837
195+642=837
692+145=837
142+695=837

とまあこれだけで8通りもある。


これを9の直下が5〜8の場合、または9が右辺にくる場合について考えるとなると、すべての解を見つけるにはやはり力技しかないのか…


なんてことを、このツイート をみてからつらつら考えておりました。
もっと数学的にスパッと解ける解法があるんじゃないかと思うんだけど、もう10年以上そういう方向で頭を使ってないから思いつきませんでした。


いい解法があったら、だれか教えてください。