渋谷系補完計画・または小西は言ってみりゃミッシング・リンク
ワタクシが音楽をよく聴くようになった90年代半ば、渋谷系(Wikipedia)という一つのムーブメントがありまして、ワタクシもコーネリアスやカヒミ・カリイ(それぞれ渋谷系のプリンス・プリンセスとか呼ばれてたっけ)など、その近辺の音楽をよく聴いておりました(いまだにSPIRAL LIFEまで渋谷系にカテゴライズするのには違和感を覚えますが)。
しかし、「どんな音楽を聴くの?」という質問を受けるたびに、「渋谷系」と答えることには躊躇していました。それは、渋谷系の代表格ともいえるピチカート・ファイヴをまったく聴いていなかったからです。
高校時代、ケーブルテレビの音楽専門チャンネルで、ピチカートの「トゥイギー・トゥイギー」という曲のPV(これこれ!)を見かけたのですが、なんだか「ヘンテコな曲で、しかもヘンテコな踊りをしている」という、あまりよくない印象を受けたのです。それ以来。ピチカートは意識的に避けていた部分があります。
最近、NHKの「みんなのうた」で聴いたピチカートの「メッセージ・ソング」が割とよかったので、「食わず嫌いから脱しよう」と思い立ったのであります。
でも、かなりたくさんの作品が出ているようで、年代を追って聴くべきか、代表的な曲がまとまったものから聴くべきか、考えるのも面倒。
というわけで、レンタル屋に行って、ピチカートの作品を端から端までごそっと借りることに。「これぞまさしく大人借り!」と嬉々としながら、一度に17作品(248曲、16時間半!)借りてしまいましたよ。
年代順に並べてみると
- 『ピチカート・マニア!』(1987)
- 『女王陛下のピチカート・ファイヴ』(1989)
- 『月面軟着陸』(1990)
- 『学校へ行こう!』(1991)
- 『女性上位時代』(1991)
- 『スウィート・ピチカート・ファイヴ』(1992)
- 『インスタント・リプレイ』(1993)
- 『BOSSA NOVA 2001』(1993)
- 『Expo 2001』(1993)
- 『ウゴウゴ・ルーガのピチカート・ファイヴ』(1994)
- 『Overdose』(1994)
- 『フリーダムのピチカート・ファイヴ』(1996)
- 『宇宙組曲』(1996)
- 『great white wonder RARE MASTERS 1990?1996』(1996)
- 『HAPPY END OF THE WORLD』(1997)
- 『PIZZICATO FIVE JPN?Big Hits and Jet Lags 1994-1997』(1997)
- 『THE BAND OF 20TH CENTURY: Sony Music Years 1986-1990』(2004)
1は初期のベストアルバム。ボーカルが弱いのが残念。
2、3は田島貴男ボーカル時代。田島貴男ってオリジナル・ラブも含めてあまり好きではないので、この辺はあまり期待していませんでしたが、「夜をぶっとばせ」とかは割とよかったです。あとSUGAR BABEの「指切り」のカバーもナイス。
17はこれらの「野宮以前」の、ライブ音源を含んだベストアルバム。
あとが野宮ボーカル作品ですが、やはりピチカートといえば野宮真貴ですね。まだ全部は聴いてませんが、「東京は夜の七時」とか「ベイビィ・ポータブル・ロック」とか、思ってた以上にキャッチーでびっくり。
それに、どれも聴いていて「肌に合う」感触。どうしていままで聴いてこなかったのかと、いまになっては不思議な気がしてしまいますが、これも巡り合わせでしょう。
あ、あと新たな発見が東京FMのジングル。東京FMは96,7年頃に聴いていましたが、あれもピチカートだったとは知りませんでした。
主立ったアルバムで、まだ今回借りた中に入ってない作品があるので、別のレンタル屋で探しつつ、しばらくはピチカートをがっつり聴きたいと思います。